2017-08-30

第16回Fnac小説賞(Prix du Roman Fnac)のファイナリスト5人発表 - 204

フランス版「本屋大賞」と言われる、第16回Fnac小説賞(Prix du Roman Fnac)の最終選考に残った5作品が発表されました。

面白くて文章が難しくないフランス語の現代小説を色々と読みたいのですが、昨年この賞の大賞をとり、その後「高校生が選ぶゴンクール賞」にも選ばれた「Petit Pays」 (邦訳「ちいさな国で」−アフリカの小国ブルンジの内戦を生き延びたミュージシャン、ガエル・ファイユの自伝的小説) がとても良かったので、今年はFnac小説賞の最終ノミネート作品もチェックしています。

9月14日の大賞の発表までにこの5冊を読んで大賞の予測をたてられたらめっちゃかっこいいですが、そんな神技はできないので紹介文を読んで大賞予測♪

Fnacのサイトに出ている作品の紹介内容は : 



「踏みにじられた夢」 セバスティアン・ スピッツァー



砲撃の下に包囲されたベルリン。第3帝国(ナチス政権下のドイツ)で最も強力な権力を持った女性マクダは、ナチスドイツの高官たちの最後の地下壕に6人の子供たちと一緒に隠れる。 その野心的な女は、彼女が犠牲にした人たちを振り返ることなく、権力の階段の高みへ持ち上げられた。 悲惨な政権の最後にマクダは秘密をもって深淵に沈む。

同じ頃、数百人の女性と男性が埃道を進んで残りの人生にしがみつく。 地獄の強制収容所からの生還者の中を衰弱して静かな子供が歩いている。 アヴァは悲惨な記憶を託された人。革の巻物にくるんで彼女はある父親の手紙を隠し持つ。 最初のユダヤ人の一人だったリヒャルト・フリードレンダーは、ある男の狂気とある女性 − 彼の娘の沈黙によって有罪判決を下された。彼女は彼を救うことができたはずだ。彼女の名前はマクダ・ゲッペルズ。


  • Ma Reine     Jean-Baptiste Andrea
「僕の女王」 ジャン=バプティスト・ アンドレア




1965年夏、プロヴァンス地方のアッセ渓谷。シェルは人生何をしたらいいのかわからない少年。学校には二度と行かない。彼の場所ではないから。ある日、彼は男になるために戦争へ、軍隊へと逃げた。そしてヴィヴィアンという少女に出会い、彼女と一緒にいることで全てのことが新鮮なものになっていく。シェルは幼少期に戻りたいと願う気持ちと大人になることに背きたい気持ちの間で揺れている。













「方位基点」 レオノール・ ドゥ・ レコンド


小さな田舎町のスーパーの駐車場で、一人の女がメイクを丹念に悲しげに落としている。かつらを取り、イブニングドレスを脱ぎ、ストッキングをくるぶしの方へ押しさげる −剥ぎ取るかのように。すぐに、1時間ほど前につかの間の喜びを求め激しく踊っていた女と同じ人とは思えないくらいに変わるだろう。スポーツウェアを着たローレンは車の中を整え、車のトランクにパーティー用の衣装一式をスーツケースを隠す。

ローレンは嫁と子供たちとの夕食のために身支度を整えている。ローレンの衣装部屋に閉じこもって時間を過ごしていた小さな男の子は、男っぽい雰囲気とサッカーの試合の後の臭い服が大嫌いだった。

彼は成長し、ソランジュと高校で出会ってすでに20年が経つ。2人はとても早く共感し、結婚してトーマスとクレアが生まれ、家を買うためにローンを組んだ。ソランジュが率先して行動を起こし、ローレンは彼らを平穏に受け入れていた。耐えようのない痛みが起こるまでは。彼が絹にふれたいというコントロールのきかない欲望を抑制できなくなり、妻が彼のことを切実に訴えてくるまでは。

彼はそのことを一言もソランジュに言わなかった。一人で過ごした三日間に家で初めて女装した時、彼の生活が転換する。ソランジュは家に戻ると、一本の金髪を見つけ… レオノール・ドゥ・レコンドが登場人物たちの根本的な変化を追っていく。

ソランジュの発見でローレンの確信をさらに強めた − 彼の中にある女を存在させておかなければならない、彼がいつもそうであったように。周囲の人々がそれを受け入れるよう納得させなければならない。

ローレンの決意、ソランジュの動揺、子供たち − クレア13歳、トーマス16歳 − の対照的な反応、仕事の同僚たちがもつ疑い深さ − 著者は、人生が激変していく彼らの感情により近くともなっている。明快な文章、シンプルな言葉、胸を突くような正確さで、存在の難しい道を追う。性の変更という奇抜なテーマを使って、レオノール・ドゥ・レコンドは自分でいる勇気について壮大な小説を著す。



「バキタ 」ヴェロニク・ オルミ


彼女は7歳の時に住んでいたダルフォールの村で誘拐され、全ての恐怖と奴隷の苦痛を知った。思春期にイタリア領事に買い取られ、彼女は不平等で貧しく排斥された国であることに気づく。

ベニスで話題をよんだ訴訟で解放され、彼女は秩序ある世界に入り、貧しい子供達に人生を捧げながら二つの世界大戦とファシズムの激動を経験する。バキタは捕虜、使用人、修道女、聖女と変わっていく数奇な人生を歩む女性の衝撃的な小説である。

ヴェロニク・オルミは突出した言及力で、彼女が襲撃される前、幼少時代の記憶から隠された情報源を汲み取り、運命、常軌を逸した闘い、強さ、魂の偉大さを再現する。










「ミニバイクに乗る女」ジャン=リュック・ セイグル


3人の子供達と一緒に捨てられ、レイナは 何もできない状態に直面する。彼女の生活はゴミ捨て場となっている彼女の家の庭のように終わった。彼女の展望は日に日にふさがっていくように見えるが、彼女はそれを豊かなものと捉える。奇跡だけが彼女を救えるだろうと信じて…そして奇跡が青いミニバイクの形をして現れる。この1960年代の乗り物が彼女に幸せをもたらすようになる。世界の片隅まで、特に値段を考えてさがしにいくので。

ジャン=リュック・セイグルは、最初は浪費家だった普通の女性の人物像を描写をする。そうして彼が描くのは今日のフランスの一部であり、虐待と忘却の危機に瀕した社会を無視する人々である。






・・・誰か私の訳をこなれた日本語に訳してほしいのですが😓、雰囲気少しは伝わったでしょうか。翻訳って日本語を相当鍛えないとできない仕事だとつくづく思います。

紹介文だけではよくわからない作品もありますが、面白そうと思ったのは「Ces rêves qu'on piétine」、マクダ・ゲッべルズの話。この女性の話をWikipediaで読んでみたのですが、すでに小説みたいな人生で興味がわいてきたので、これの作品を大賞の本命◎に。

戦争や虐待などから暴力が絡んでくるような緊迫感があり、主人公に降りかかる苦しみがエグくて心が締め付けられそうな予感大の作品ばかりです。昨今の文学賞の流行りなのでしょうか?

どれも8月後半に発売されたばかりの本なので、アマゾンやFnacのサイトにもまだ評価がほぼついていません。Babelioという文学作品評価サイトでコメントをいくつか見れるくらい。後々たくさんコメントを集めるでしょうから、本選びの参考になりそうです。

9月14日の大賞発表後、その授賞式が翌日15日から17日まである Fnac本のフォーラム(Forum Fnac Livres)というイベントの開催式の時に行われます。昨年ゴンクール賞を授賞したレイラ・スリマニさんも招待されているそうです。入場料無料だし、パリ住んでたら行きたかったなぁ、このイベント。

昨年のゴンクール賞受賞作品が面白くて(2016年ゴンクール賞受賞小説 Chanson Douce -186)、すっかりこの作家のファンになってしまった私は、生レイラを見たくてしょうがありません。遠いなぁ、パリ。南の方でもこの手のイベントやってほしいなー。




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